名勝仙巌園は江戸時代初期の万治元年(1658)に、19代島津光久に よってつくられました 。桜島を築山に、錦江湾を池に見立てた壮大な空間構成は、大名庭園の中でも他に類をみないほどの大きなスケールで、訪れた人を感動させます。また中国風のあずまや「望嶽楼」や巨岩壁に文字を刻んだ「千尋巌」、さらに「曲水の庭」「江南竹林」など中国文化の影響も園内の随所にみられ、貿易を通じて中国をはじめとする東アジアや西欧の諸国と交流を続けてきた、海洋国家薩摩を強く感じさせるところでもあります。
そして南国鹿児島らしく、園内には珍しい植物がたくさんあり、自生の物も多く、四季折々の花が咲き乱れています。さらに、鎌倉時代から700年以上にわたって当地を治めた島津家が伝えてきたさまざまな年中行事もみどころのひとつです。 薩摩切子や薩摩焼などの特産品ショップや郷土料理のレストランなど、施設も充実しており、まさに鹿児島を代表する観光施設となっています。