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前薗 圭一郎

お客様ととことん話し、仙巌園の未来を象る要素を引き出す

maezono

現在行っている仕事を教えてください。

会社全体の広報を担当する社長室広報課と、仙巌園の顧客のニーズを聞き出し、サービスや商品というアウトプットを出す仙巌園 マーケティング課を兼務しています。「広報」は様々な定義がされていますが、情報の受け手と会社をつなぐ役割です。コロナ禍で致し方なく休園を行った際も、報道関係者を通して県民の皆様に広く情報を発信しました。広報はそういった発信する攻めの広報もありますが、守りの広報であるリスク管理も並行して行っていますね。 マーケティング活動においては、日ごろから仙巌園に来園いただいているお客様に「より良い仙巌園」を形作っていくため、様々なことをヒアリングしています。「どんなイベントがあったら来ますか?」から「仙巌園で残念なことはありますか?」など、単純に形だけのインタビューではあまり意味を為さないので、お客様と膝を合わせとことん仙巌園について話をします。長い方では2時間も話したことがありますね。往々にして世間話などもすることはありますが、そういった一見関係の無さそうな話題に、仙巌園の未来を象る要素が含まれたりしています。お客様ご自身も気付かないお客様の消費行動や思考のクセなどにも、気を配り一定の傾向を導き出す作業です。これ以上話すと文字数が足りませんね。(笑)
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やりがいは何ですか?

マーケティング活動でいえば、ある種の疑念や仮説がある一定の確信に変わる瞬間は良かったと心より思います。観光の要素として「体験」が重要になってきているのは肌感覚で理解していましたが、今一つ具体的なイメージが描けませんでした。しかし、お客様一人一人と意見を交わすことによって「体験コンテンツ」の今後の重要性は高まるという一定の確信が得られましたし、人であればだれでも持っている形なき「思い出」のために体験をするという方が多いということが分かりました。2022年4月から竣工予定の体験施設も、そのお客様のニーズから発想を得ましたし、「思い出」のための様々なコンテンツも揃えてお迎えする予定です。

今後の目標はありますか?

後輩育成については、「形づけられた考え方」ではなく、論理的な思考を持って欲しいと考えており、そのように導いています。しかし、そこはヒトの集まりである企業です。論理一本ではヒトを動かすことは難しいので、常にクールハート(論理性)とウォームハート(感情・共感)の二刀流で物事を考え抜き、進めていくよう指導しています。優秀な後輩たちも多く、頼りがいがあるくらいです。 自分のキャリアに関しては、当社の研修制度でグロービス経営大学院に通わせていただいています。そこでは、MBA取得のための科目を受講しているのですが、その中にマーケティングも含まれています。学びの最大の表現はインプットではなくアウトプットにあると思っています。自分自身で行う独自のマーケティング活動から、いつか多くのお客様に喜んでもらえるサービスや商品を開発し、「仙巌園マーケティング」という一つのモデルケースを作れれば・・・という思いを強く思っています。